アクリル加工とは
アクリルを使うことでLEDの光を直接見せるのではなく
光を面で発光させることができるので、従来のLED加工とは違った
柔らかい光を演出でき、手法によって色々な加工が可能になります。
アウディやBMWの純正ヘッドライト、テールのような
デザイン性のあるヘッドライト加工、テール加工を
ワンオフで造りたいという思いから、色々な加工に取り組んでいます。
形だけでなく、文字やロゴも刻印できるので
ブランド名、ショップ名や、チームの名前もライト内で発光させることができます。
アクリル加工で出来ること
多くの加工はライン上に成形したアクリルやブロック状にしたアクリルを
ヘッドライト加工やテール加工で使います。
形や使用するアクリルは様々で
弊社では、アクリル発光面に使用する部分(導光板)は
透明アクリルを削る、乳白のアクリルを使用するl、この2通りを
ライト、テールによって使い分けます。
左の写真は透明アクリルの表面を削り、細くカットした例
右の写真のように、塗装でワンポイントでロゴを入れることも可能です。
このように切り出したパーツを、時にはそのままライトにインストールしたり
時にはアクリルパーツを複数組み立てていき、加工に使用します。
これらは、導光板で透明アクリル、枠として黒のアクリルをくみ上げた例
基本的にはヘッドライトやテールの、元々模られている形に合わせてインストールする為
型をとり、その型を元にアクリルをカットするデータを製作します。
※強引にアクリルを入れると、無理矢理な感じが出るので
純正のライト形状に合わせるのがベター
この写真は、型を元にデータを製作している段階です。
分かりやすいように色を入れてみました。
この段階で、おおよその完成イメージを描いておきます。
データを見ると、歪んでいるように思うところもありますが
実際のライトの中に、真っ直ぐな直線なんてほとんどありません。
その為、初歩段階の型を取る作業は非常に重要になります。
このデータを元に組み上げていったのが下の写真です。
言葉では簡単に書けますが、これまでの段階でも莫大な時間がかかっていますが
これから行う加工は、なお時間がかかります。
切るところまでは加工機が行ってくれますが
ここからの1つ1つのパーツの組み上げ、曲げ加工などは全て手作業です。
なのでアクリル加工は普通のLED加工より少々割高になるんですね^^;
17マジェスタ後期テールでの例
とても忠実に再現できました。
言わなければ分からないと思いますが
球屋での加工は、細かいところも拘っています。
アクリルで光るのはいいけど
光源のLEDが見えている、アクリルのフチから光がもれている
LEDの背面がぼんやり光ってしまっているため、LEDの存在も出てしまう・・・etc
上の写真では、そのようなことが全く無いのが分かるでしょうか。
フチからの光漏れもなく、LEDの背面も光が通らないように工夫しています。
ここが球屋の『変体級のこだわり』です 笑
構造上、ここまで詰めれるライト、詰めれないライトはありますが
出来る限り 『最高に喜んでいただけるよう』 『感動レベル』 を目指しています。
アクリル加工での注意点
【ポイント 1】
これまで書いたことでも、大体は把握していただけたと思いますが
アクリル加工でまず初めにポイントになるのは『イメージの共有』です。
例えば
『アルファードのヘッドライトにアクリル加工』
『オデッセイのテールでアクリル加工』
多くの方はこのようにお伝え頂きます。
しかし、これではヘッドライトやテールの
どこに、どのようにしたいのかが全く分かりませんので
アクリル加工に限らず、参考になる写真や 簡易でもいいのでイラストなどで
お伝えいただくことが大きなポイントです。
これまでイラストでお伝え頂いた中でも
分かりやすかった例をあげるとこのようなイメージ図です。
この例はとても上手に書いて頂いた例ですが
私達も非常にイメージしやすく、スムーズにお見積もりもご案内できますし
スムーズに加工に入ることが出来ますので
何回も何回もご連絡をくり返し、お客さまがストレスを感じてしまうこともありません。
(もちろん私達は何度でもご連絡させていただきますが^^)
加工例にあるのと同じデザインの場合は
写真を貼ってご連絡いただければOKですが
ご自身でイメージされているデザインの場合は
出来る限りこのようにお伝え頂ければ、ご連絡も加工もスムーズに進みます。
【ポイント 2】
こちらもアクリル加工に限ったことではないのですが
加工の際は、上に書いたように型取りから組み立てまで
ほぼ全ての作業が手作業によるインナーのカット、削り込みが必要なため
インナーに触る回数が桁違いに増えます。
ヘッドライトやテールのインナー(中のメッキ部分)は
外装パーツと違い、非常に弱いのです。
そのため、個体差はありますが
カットするためのライン出しのマスキングテープを剥がすと
メッキが剥がれてしまう場合も、少なくないです。
出来る限り剥がれないように工夫しながら作業はしていますが
それでも剥がれる場合がありますので
インナー塗装を行わない場合でも場合によっては塗装が必要になるケースがあると
予めご理解下さい。
ただでさえ慎重にマーキング、カットする必要があるため
その点は予めお伝えさせていただきます。
また、インナー作業の際は手袋着用で行っていますが
触っただけで汚れたり(メッキはホコリをよせつけます)
触ることによる小傷が入ることが多いです。
もちろん汚れた際は、マイクロファイバータオルなどで
やさしく拭きとりますが、拭くこと自体が傷を入れる原因でもありますので
メッキ残しの場合は、少々の汚れや小傷などは覚悟していただく必要があります。
加工するメリットは皆さんお分かりいただいていると思いますが
あえてデメリットもお伝えしておきたいという弊社の趣旨です。